三代目 月見軒 北郷本店

メニューに昭和33年創業とあるが、店内はいたってモダンな雰囲気。
スープを一口、一般的な札幌味噌ラーメンとは少し趣が違う。味噌の主張は強くない部類で、自分は濃厚な味噌よりもこの方向性の方が好み。程よい塩気とまろやかな旨味に少しピリッとした辛味がきいており、食欲を煽るスープだ。
中細より少し太めの麺は弾力があり噛み応え十分。スープとよく調和しており、違和感なく食べ進めることが出来る。
メンマは箸休め的な役割に徹しているかの様に味付けが控えめで、ネギはしっかり風味を保っており、レンゲに掬って頂くとネギと味噌の良いコラボを楽しめた。
チャーシューはほろっと崩れる感じだが、赤身部分は少しパサつきのある食感。味付けはかなり強めで、あっさり目のスープとはいえ味噌ベースのラーメンに入れるには少し強すぎるかもしれない。
ゆで卵は味付けはほぼ感じられないが、下手に味玉とかにするよりもこの仕様が正解かもしれない。ここのスープと卵の味の相性は悪く無く、少しスープに浸して頂いた。
メニューに昔ながらの本格的な札幌ラーメンとあるが、よく色んなお店で口にする札幌味噌ラーメンとは良い意味でベクトルの違う一杯。個人の好みとしては、この味の奥に出汁などの繊細さを感じられる調整をしてもらえると嬉しいが、味噌という調味料の強さを考えると中々に難しいのかもしれない。ごちそうさまでした！